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日常業務

言葉づかい| 接客 電話応対 会議進行 ファイリング 市場調査

■言葉づかい

敬語の使い方
社会人になるためだけに敬語が必要なのではなく、敬語とは本来「敬意を表するに用いられる語、及びその言い方」(広辞苑)であるとすれば、家庭や学校の中でも敬語の必要な場面は数多くあるはずである。親しい間柄で敬語を使うのは不自然だとか他人行儀であるというのは、慣れないことばを口にすることからくる気恥ずかしさが原因でもある。親しい仲に敬語を取り入れてみる努力、工夫、勇気が、敬語上達の第一歩である。
1.感じのよいことばづかい
ことばは心のあらわれである。積極的で、肯定的なものの考え方や受け止め方は、ことばづかいにもあらわれてくる。「〜できません」とか「〜してはいけない」という否定的なことばや、禁止をあらわすことばは、相手に感情的な反発心をおこしかねない。肯定的なことば選びをしよう。また否定を先に、肯定を後にする話し方は否定(または批判)がうすれて、相手によい感じを与える。さらにまた、相手に否定で答えるのではなく、肯定的な応答を先にして、必要ならば否定を言うようにする。
その他、婉曲な話し方として命令や断定ではなく疑問形に、要望をそうだんをもちかける形に変えることも一つの工夫である。疑問形を使うことは、相手に考える余地を残したり、相手の立場を認めることにつながる。次のような場合、どのような言い方をしたらよいか考えてみよう。

【肯定的なことばの使用】
・会議室の使用は4時までです。それ以降は使えません。
(会議室の使用は4時までになっております。どうぞごゆっくりお使いください)
・社長はただいま外出中で、3時までお目にかかれません。
(社長はただいま外出中でございます。3時以降でしたらお目にかかれると思います。)
・この本は貸出禁止です。
(この本は館内でご覧ください。)

【否定を先に、肯定を後に使用】
・田中さんはことばづかいは丁寧だけれど、声がちいさいですね。
(田中さんは声は小さいけれど、ことばづかいが丁寧ですね。)
・この部屋は明るいけれど、ちょっと狭いですね。
(この部屋はちょっと狭いけれど、明るくていいですね。)
・今度の旅行、目的地はよかったけれど強行で疲れましたね。
(今度の旅行、少々疲れましたが、よい所へ行けてよかったですね。)

【肯定で応答する】
・今日はいいお天気ですね。でも午後からは曇ってくるんですって。
(このまま続くといいですね。)
・高速道路の開通も間近になりましたね。でも環境破壊ですよ。
(おかげさまで便利になります。ただ環境の問題はのこりますね。)

【命令や断定を疑問形にする】
・至急会議を開きたいので、3時に集まってください。
(至急会議を開きたいのですが、3時にご都合はいかがでしょうか。)
・指示の内容が間違っていると思います。
(ご指示をいただきましたが、内容をもう一度ご検討いただいた方がよろしいのではないでしょうか。)

【要望を依頼形や相談形にする】

・営業車をもう一台買ってください。
(営業車をもう一台買っていただけませんでしょうかね。)

・縦書きを横書きにしてほしい。
(横書きにしたほうがいいと思いますが、どうでしょうか。)

2.プラス一言の効果
人に話しかけるときや用件に入るとき、一言前置きをすることがある。例えば「失礼ですが」とか「いまお時間よろしいでしょうか」などというように、いきなり話に入らないで前置きをしてから本論に入るとスムースに話せるものである。このメリットを、あいさつ、詫びる、断る、依頼する、承諾する、感謝する、などのことばにも付け加えて応用してみよう。一段と心がこもった言い方になる。

【あいさつ】

・おはようございます。
(おはようございます、いいお天気になりましたね。)
(おはようございます、昨日はお疲れさまでした。)
・いらっしゃいませ。
(いらっしゃいませ、いつもお世話になっております。)
・失礼いたします。
(申し訳ございませんが、お先に失礼いたします。)

【詫びる】

・申し訳ございません。
(不行き届きで、誠に申し訳ございません。)
(さっそく調べましてご返事いたします。申し訳ございません。)
(うっかりしておりました、誠に申し訳ございません。)

【断る】

・お断りいたします。
(あいにくでございますが・・・)
(誠に申しあげにくいのですが、・・・)
(大変勝手ではございますが、・・・)
(恐縮でございますが、・・・)
(せっかくでございますが、・・・)

【依頼する】

・よろしくお願いいたします。
(お仕事中またはご多忙中申し訳ございませんが、・・・)
(お手数をおかけいたしますが、・・・)
(ご無理なことをお願いして恐縮ですが、・・・)
(さっそくで申し訳ございませんが、・・・)
(厚かましいお願いで恐縮ですが、・・・)

【承諾する】

・承知いたしました。
(よろこんでお引受いたします。)
(たしかに承知いたしました。)

【感謝する】

・ありがとうございます。
(ご配慮いただきまして誠にありがとうございました。)
(大変お世話になりましてありがとうございました。)
(お心づかいありがとうこざいました。)

■接客

1.受付の準備

オフィスは人と人との出会いの場所である。訪れた人々の第一印象はオフィスの受付できまる。受付の役目は、来訪者がその目的を達成するために、許される範囲以内で手助けをすることである。
オフィスに訪れる来客には、はじめての方、いつも来られる方、アポイントメントのある方、ない方、さまざまである。そのための準備を始めよう。

【アポイントメントのある来客】

来訪の予定がわかっている客に対しては、前日までに来訪者名簿を作成して必要事項を記入しておく。この名簿には次のような項目を記入する。
(1)来訪日、(2)来社時間、帰社時間、(3)来訪者名、(4)職名、(5)会社名、(6)電話番号、(7)面会者、(8)趣味、嗜好、その他

来訪者名簿は受付を担当する者の必携書である。1日をうまくスタートさせるために、まずこの名簿を前日までに準備しておこう。この表は事務手続き上必要なだけでなく、次のような事柄にも役立つ。
・上司の1日のスケジュールを把握することができる。
・上司の仕事の内容を理解することができる。
・来訪時間が遅れたり、面会時間が長引いたりしたときの対処ができる。
・来客に対する知識が増え、話題提供のきっかけをつくることができる。これは待ち時間があるとき、つなぎの役目を果たす。
・緊急事態や予定変更の対処に役立つ
・事件が発生したときの証拠書類となる。

【アポイントメントのない客】

予約をして訪問をすることは常識になりつつあるが、なかにはそうでない来客もある。近くまできたからついでにとか、簡単なあいさつだけとか、予約をすると断られるからとか、理由はさまさまである。しかし、これらの来客に対しても受付では応対しなければならない。

次のような質問事項をマニュアルにして準備をしておく。
・会社名、職名、氏名。
・面会者の氏名、来客との関係、紹介者があるかどうか。
・来訪の用件。
・重要度、緊張度。
・断り方。これについては時と場合、内容によって異なるのでケースを想定していくつか用意しておく。

アポイントメントのない来客に対しても、来客者名簿には記入することを忘れてはならない。このとき予約なし、などと備考欄に記入し、区別しておくとよい。
「備えあれば憂いなし」という言葉のように、来客を快く迎え入れるためには準備が必要である。1日の仕事を円滑に進めるために、まず全体のスケジュールを把握する。次に個々の客に対しての知識をもつ。来訪者名簿の作成はそのための道具である。
その他、備品、事務用品、各種案内書、内線電話番号表、建物配置図、名刺整理箱、などを用意し、時々点検を行う。


2.受付の仕方

【名刺の受け方】

来客に気づいたら、まず椅子から立ち上がり、「いらっしゃいませ」と一礼する。名刺は両手でていねいに受け取る。客にとって名刺は自分の分身である。粗末に扱われたり、無造作に置かれたりするのは不愉快である。またいつまでも手に持っていたり、上司に渡すのを忘れたりすることもある。管理には十分心がけよう。読み方がわからない場合には、相手に確認をする。

【アポイントメントのある客】

予約表を前もって確認し、予約の時間の前後はそのために気配りをする。準備ができていれば、早めに来訪された場合にもあわてないで応対ができるし、遅れている場合には、適切な措置を講ずることもできる。次の順序に従って応対をしてみよう。

(1)お待ちしていたことを表すことばであいさつをする。
・いらっしゃいませ、お待ちいたしておりました。
・いらっしゃいませ、うけたまわっております。

(2)上司に来訪を告げ、応接室に案内をする
・○時にお約束の○○様がお見えになりました。お通ししてよろしいでしょうか。
・ご案内いたします、こちらへどうぞ。

(3)客を待たせるとき
・上司にメモで来訪を知らせ、終了時間を聞く。
・あいにく会議(または前の面会者)が長引いておりまして、大変申し訳ございません。
○分ほどで終わると思いますが、お待ちいただけますでしょうか。
・お読物を用意いたしました。よろしかったらどうぞ。
・代理の○○がお話しさせていただきますがよろしいでしょうか。

(4)客の来訪が遅れている場合
・相手の会社へ電話をいれ、到着時間の予測をたてる。
・上司に○分程度遅れる旨を連絡する。
・その後のスケジュールに影響がある場合には前もって連絡をしておく。

【アポイントメントのない客】

まずあいさつをして名刺を受け取るまでは同じである。しかし不意の客に対しては適切な受付が出来るよう、日頃から気を配っておくことが大切である。次の順序に従って応対してみよう。

(1)用件を聞く
・失礼ですが、どのようなご用件でしょうか。
・誰に面会をご希望でございますか。
・おいそぎでしょうか。

(2)上司に連絡をとる
・調べてまいりますので少々お待ちくださいませ。
(席をはずし、客の目の前で電話をするのは避ける。)

(3)取次ぐ場合
・お待たせいたしました、お話をうけたまわるとのことでございます。ご案内いたしますのでこちらへどうぞ。

(4)断る場合
・申し訳ございません、ただいま会議中でこざいまして席をはずせません。あらためてお約束願えますでしょうか。
・調べて参りましたが見当たりません。後ほどこちらからご連絡させていただきますので、お電話番号をお願いいたします。
・申し訳ございません、社内の規定によりお断りすることになっております。ご了承くださいませ。

(5)上司が不在の場合
・申し訳ございません。ただいま外出しております。○時には戻る予定ですので、こちらからご連絡いたします。念のためお電話番号をお願いいたします。
・お言づけがございましたらうけたまわります。

■電話応対

1.電話応対の心がまえ

電話応対は音声だけのコミュニケーションであり、相手の表情や動作がみえない。したがって発声のしかたや声のトーン、言葉づかいが、電話の話し方だけでなく会社のイメージを伝えてしまうといっても過言ではない。
よい印象を与える電話応対のために、以下の点を心がけたい。

(1) 積極的に迎える
・相手を迎え入れ役に立ちたいという積極的な姿勢で接することである。最初は気持ちの良い挨拶から始める。「お早うございます」「いつも大変お世話になっております」など。そして自然な親しみのある話し方をマスターすること。機械的な調子や気取った話し方にならないよう注意したい。

(2) 相手と直接会っているつもりで話す
・電話機と話しているのではなく、電話の向こうにいる「ひと」と話しているのである。具体的には、できるだけ相手の名前を会話の中に入れると、より親しみのある感じになろう。「では、鈴木さまのご都合はいかがでしょうか」、「中村さまのお話は、このようなことでしょうか」など。
・お礼やお詫びの言葉と同時にお辞儀をすると、自然に声にも表れ、こちらの意図が伝わるものである。

(3) 通話中は電話の相手に関心を集中すること
・上の空で対応したり、他の用事をしながらの電話は、相手に雰囲気が伝わり、不快感を与えてしまう。相手の話は集中して聞くこと。
・もし、話している途中で相手がさえぎって話し出した場合には、自分の方はしばらく引いて、先に相手の話を聞くようにする。

(4) 電話にはゆとりをもって応対すること
・どんなに忙しい状況でも、電話相手にはこちらの事情はみえない。忙しい時に面倒だとか焦ってイライラした話し方をすれば、相手はすぐ察してしまうだろう。ほんの数分を惜しんで相手の感情を害しては、大きな損害である。
・電話が長引きそうだが、今その時間がないという場合にも、あくまで落ちついた話し方で、「後ほどもう一度こちらから、お電話させていただいてもよろしいでしょうか」と丁寧に聞く手間を惜しんではならない。

(5) 電話の相手を待たせない
・短い時間でも待たされる身には長く感じるものである。30秒から1分ぐらいを限度にする。2分以上待たせる時は、待ってもらっている途中に、「もうしばらくお待ちください」と、時おり相手に確認し、待たせっぱなしにしない。再び電話に出た時は、「お待たせいたしまして、申しわけございませんでした」など、謝意を表す。
・何のために待たせるのか理由を告げるようにする。「只今書類を取って参りますので・・・」「スケジュールを確認いたしますので、少々お待ち下さい」など理由を告げると、待たされる側は気にならないものである。
・待たせる時間が長くなりそうな時は、いったん切って折り返しかけ直すようにする。その時は「○分後にお掛け直しいたします」と、おおよその時間を告げると親切である。

(6) 感謝の気持ちを忘れない
電話をかけてくれた相手に、感謝のことばを述べる。「お電話頂き、ありがとうございました。」たとえ叱責や苦情の電話にも、「ご注意頂きまして、有り難うございます。」と、感謝の意を表すと、前向きで好印象を与えることができる。

(7) 苦情や叱責の電話には、まず謝ること
・苦情の電話には特に誠意のある応対が必要とされる。まず詫びること。はじめの応対のしかたで相手の感情は左右されるものである。特に相手が説明している途中に遮って弁解したりしては、よけいに怒らせて逆効果になる。相手の説明を最後まで聞き、こちらの落ち度が明らかな場合は丁寧に詫び、誠意のある対処をする。もし先方の誤解だと分かった場合でも、一言詫びてから納得のいくよう親切に説明する。また自分の手に負えないと感じた場合は、早めに経験のあるベテランに代わってもらったほうがスムーズにいくだろう。
・切る前には、「今後充分注意いたします」と述べ、教訓を次に生かすように心がける。

2.電話の受け方のポイント

(1) 担当者や他部署に廻す時
用件を聞いた後、担当者や他の部署に廻したほうがよいと判断した場合は確実に廻さなければならない。用件によってどこに廻していいかはっきりしないときは、そのまま廻すとたらい回しになる恐れがある。用件をメモしておき、調べてから折り返し返事するといって、いったん電話を切る。人によっては廻してもらいたくないという場合もあるので、「その件につきましては広報課が担当しております。よろしければ、そちらにおつなぎいたしましょうか」と、相手の意向を確かめてから廻す。また廻す際に担当者に簡単に用件を説明しておくと、客に用件を何度も言わせずにすむ。

(2) 社外の人には、伝える情報に注意する
社外の人には必要以外の情報は伝えない。例えば上司の外出先や、誰と会っている、何の会議に出席しているなど、上司の行動を詳しく話してはならない。
次はその悪い例と、よい例である。

悪い例
「まだ、出社しておりません。」(さぼっているような印象を与える)
「ゴルフコンペに出ておりまして、本日は戻って参りません。」
良い例
「○○は只今席をはずしております。戻りましたら、こちらからご連絡をいたしましょうか。」
「○○は出張中で本日は戻って参りませんが、よろしければ伝言を承りましょうか。」

(3) 取り次ぐときは、必ず相手の名前と所属を聞く
どこの誰かいわない電話は、原則として取り次がない。
名指し人が面談中や会議中の場合は、取り次がないのが原則である。ただし前もって面談中でも取り次いでほしいと指示を受けている場合、電話が市外通話や国際電話の場合は例外となる。その時はすぐ名指し人に知らせ、電話に出るかどうか判断してもらう。

(4) 名指し人が不在のときは、先にそれをいう
「どちらさまでしょうか」と尋ねた後、「ただいま○○は会議中で、おつなぎできません」というと、自分と話したくないための口実と思われかねない。「○○は会議中ですが、どちらさまでしょうか」というほうがよい。
すぐ名指し人が出られず、待ってもらう場合、「只今席を外しておりますので、少々お待ちください」「他の電話に出ておりますが、すぐに終わると思いますので、少しお待ちいただけますか」と、待たせる理由を告げて、電話を保留する。

(5) いったん電話を切ってもらう時
名指し人が不在の時や、すぐには出られそうにないためいったん切ってもらう場合は、「戻りましたら、こちらからご連絡するよう申し伝えます」、「他の電話に出ておりまして、長くなりそうですので、いったん切ってお待ちいただけますか。折り返しこちらからお電話いたします」といい電話を切ってもらう。後で電話するよう名指し人への伝言を忘れない。

(6) 電話で頼まれた用件はすぐ処理する
伝言を受けた時は、走り書きのメモを電話メモ用紙に書き移す。その時伝える相手にふさわしい言葉づかいと敬語に直して、分かりやすく丁寧に記入する。
予約を受けたのであれば、すぐスケジュール表に記入する。資料を送ってほしい、と頼まれたなら、ただちに手配するなど、用件は迅速に処理すること。

3.電話の受け方

電話の受け方のパターン

《電話に出る》
○ダイヤルは3回までに出ること。
3回以上鳴らしたときは、「お待たせしました」と述べる。
○周りの人と話が終わらないうちに受話器をとると、相手に話し声が聞こえてしまうので、注意する。

《自分を名のる》
○交換台を通して入った電話には、部署名、ときには自分の名前も名のって、電話をかけてきた相手に、正しくかかったか知らせる。
○ダイヤルイン(直通電話)で各部署につながる場合はまず会社名を述べる。

《挨拶する》
○朝なら「お早うございます」その他の時間帯には、「いつもお世話になっております」と、社を代表して挨拶する。

《用件を聞く》
○メモとペンを用意する。
○用件は5W2Hの要領で必ずメモする。
○必ず復唱して確認する。

《取り次ぐ》
○名指し人を告げられたら、電話を取り次ぐ。
○どこの誰からか、必ず伝える。
○名指し人が留守の時やすぐ出られない時は、親切に対処する。

《終わりの挨拶》
○確かに承りました、確かに申し伝えます、お電話有り難うございました、ご注文ありがとうございました、どうぞよろしくお願いいたします、など、用件に合ったふさわしい挨拶をする。
○切る直前に「失礼いたします」と終わりの挨拶をする。

《電話を切る》
○原則としてかけた方が先に切る。
○相手が客や目上の場合は、先方が切ったのを確かめてから、少し間を置いて静かに切る。

4.電話のかけ方

電話のかけ方のパターンは以下のようになる。

電話のかけ方のパターン

《ダイヤルする》

○電話番号を確認する。
○落ちついてダイヤルする
《相手がでる》
○相手が名のるのを注意して聞き、間違ってかからなかったか確認する。
《こちらを名のる》
○こちらの会社名や部署名を名のる。相手が聞き取りやすいよう、ハッキリと心もちゆっくり話す。

《挨拶する》

○「お早うございます」「大変お世話になっております」「毎度ありがとうございます」など、挨拶する。
《用件を話す》
○準備したメモを見ながら、要領よく要点を話す。
○複雑な用件は、順序よく簡潔に話し、終わりに要点を簡単に復唱すると、誤解を防止できる。

《名指し人を告げる》

○「恐れ入りますが、秘書課の山岸様をお願いいたします」と、話したい人を呼んでもらう。
○不在のときはどうするか判断して、適切な処理を頼む。「それでは伝言をお願いできますか」「戻られましたら、私どもまでご連絡下さるようお伝えねがいますか」もし折り返し電話してほしいと伝言してもらう時は、こちらの電話番号と都合のよい時間を忘れず告げる。

《終わりの挨拶》

○それではよろしくお願いいたします、本当に有り難うございました、誠に申し訳ございませんでした、今後ともよろしくお願いいたします、など、状況に合った挨拶をする。
○切る直前に「失礼いたします」と終わりの挨拶をする。
《電話を切る》
○原則としてかけた方が先に切る。
○相手が客や目上の場合は、先方が切ったのを確かめてから、静かに受話器を置く。

電話のかけ方のコツ

(1) かけるまえに充分な準備をする
用件を要領よく話すために、前もって要点を整理して、5W2Hの要領でメモしておく。メモは相手が留守などで話せなかった場合、再びかけるときの参考にできる。
また、ダイヤルする前に、以下の必要な情報を確認する。
・電話番号は正確か
・話したい人の会社名、所属、氏名の確認
特に所属がはっきりしていると、早く呼び出してもらうことができる
・この時間は、適切な時間帯か
・必要になりそうな資料は、手元に揃っているか

(2) 上役に代わって相手を呼び出す場合
前もって上役がすぐ出られるかどうか確かめてからダイヤルしなければならない。呼び出しておきながら、上役がすぐ出られず相手を待たせるのは大変失礼になる。相手が出てから、「○○に代わります」といって代わるようにする。

(3) 用件は簡潔に話す
ビジネス電話は1回3分を限度と考える。簡潔に話すよういつも心がける。直接用件と関係のない話題は、早めに切り上げるようにすること。
複雑な内容の時は、「念のため、もう一度繰り返させていただきますと、・・・」と、切る前に要点を簡単に復唱すると間違いを防ぐことができる。

(4) 留守番電話にも丁寧に答えること
かけた相手が留守で、留守番電話に録音する場合がある。その場合も、何時に、どんな用件でかけたか、を録音しておく。相手は何の用事でかけてきたのか気になるものである。再びこちらからかけるのか、先方からかけてほしいのかも伝えておく。

(5) 折り返し電話をしてほしいと頼むとき
名指し人が留守で、もどったら電話してほしいと伝言を頼む場合は、こちらの電話番号を忘れずにいう。相手が知っているとわかっていても、念のため伝えておけば、相手が調べる手間を省けて親切である。こちらの都合の悪い時間があれば「2時から3時までは会議で席を外しますが、その他は席におりますので、よろしくお伝えください」など伝えておく。
伝言を頼んだ人に感謝の言葉を添える。「お手数をおかけしますが、よろしくお伝え下さい。」

(6) 緊急の用件は、その旨を相手にはっきり知らせる
緊急に知らせたいのに、名指し人が電話に出られない状況の時は、電話に出た人にその旨を述べて対処を頼む。会議中でも知らせてもらいたい、出先に連絡取ってほしい、他に連絡方法はないか、など。取り次ぎを頼む相手に緊急事態であることをはっきり知らせてもらう。

■会議進行

会議の必要性

1.会議とは
3人以上の参加者が共通の場で対面し、情報の伝達や加工を行って問題の解決をはかることをいいます。

2.会議の目的
会議を開くのは目的があるからです。この目的が不明確であると、「なんの結論も出ない」ことになりかねません。

3.会議の効用
会議には直接的効果だけでなく、効用(副次的効果)もあります。

4.会議の機能別分類
会議をどの形態で進めるかを決定する。
伝達会議とは・・・情報の伝達と確認
創造会議とは・・・問題解決会議
調整会議とは・・・組織間の調整
決定会議とは・・・企業行動の意思決定

5.日本企業の会議の現状
ボトムアップ型の経営は日本企業の特徴です。メリットはありますが、意思統一のために会議の数は多くなります。

6.会議の効率化
まず第一に、会議参加者が基本ルールをきちんと守ることが大切です。また、「不要な会議をなくすこと」や「いくつかの会議を合併させること」などの努力で、会議のムダを省くこともできます。

機能別会議の運営ステップ
会議の目的に応じて、どのような種類の会議を開くのかが決められます。
会議の位置づけが明確でないと、十分な成果は得られません。会議を開く前、会議中、会議終了後には、それぞれ次のような運営ステップが必要とされます。

(1)伝達会議
情報の伝達と確認を目指す会議
〔事前〕 伝達内容の把握と資料化
〔会議〕 
1)情報の伝達(情報そのものと、背景、実例などを説明する)
2)伝達した情報に対する質疑応答
3)情報をまとめ、理解度を確認
〔事後〕 フォローアップまたは情報の追加

(2)創造会議
「問題解決会議」ともいわれ、さまざまな課題に対して問題点を分析したり、解決策を考えるために行う会議
〔事前〕 解決すべき問題点の明確化
〔会議〕 
1)発散会議
問題解決のためのアイデアを全員で出し合う
2)収束会議
出されたアイデアを整理、評価して具体策にまとめる
〔事後〕 具体策に、再度全体的な検討を行う

(3)調整会議
各部門の活動が適切であるか、また、部門ごとの活動にムダがないかなどをチェックし、調整するための会議
〔事前〕 調整すべき項目の明確化
〔会議〕 
1)調整すべき項目の説明と、組織間での対立点の明確化
2)対立点の解決策を検討
3)解決策の確認と各自が実施すべき内容を確認
〔事後〕 双方の実施状況の確認

(4)決定会議
企業活動を決定するための縊死決定を行う会議
〔事前〕 議案についての判断資料を用意し、出席者に事前に配布
〔会議〕 
1)議案の説明
2)議案についての質疑応答
3)議案についての討議
4)議案についての評決
5)実施責任者に実施上のアドバイス
〔事後〕 
1)実施責任者は決定議案の実行計画を作成
2)実行計画の検討と評価

会議のマネジメントレベル診断シート
会議のマネジメントに当たっては、会議の設定、運営、資料作成、参加者数などについて、十分な吟味、合理的な判断が必要となってきます。ムダを省き、効率的な会議を設定するために、次のような点をもう一度チェックして見直しましょう。

設問

(1)不要な会議をやっていないか
1)簡単な打合せや回覧だけで済ませられないか
2)ある部門や担当者が責任を持って決めれば会議の必要性はなくなるのではないか。
3)あらかじめ標準化しておけば、会議で協議しなくて済むのではないか
4)会議を合併して回数を減らせないか

(2)会議運営のための仕組みは整っているか
1)部門全体の年間会議スケジュールや開催場所は決まっているか
2)会議ごとの目的は明確になっているか
3)会議間で重複しているなど、ムダな討議をしていないか
4)会議ごとの担当者は決まっているか
5)会議ごとの出席者は適切か
6)定例会議の基本プログラムは設定されているか

(3)会議案内、会議資料、議事録の作成がスムーズに行われているか
1)定例会議参加者への会議案内は書式化されているか
2)定例会議で常に使用する資料は、一覧表化されているか
3)定例会議で常に使用する資料は、書式化されているか
4)会議ごとの議事録は、きちんと作られ、参加者に配布されているか

(4)会議参加者を少なくできないか
1)代理出席は認めない
2)会議中、1回も発言しない者は次回より出席させない
3)前回の決定や継続討議内容を忘れてしまったという人は、出席に及ばない
4)自部門の都合だけで発言する人は、出席に及ばない

会議診断シート(会議開催者側の)
会議を開く前の準備段階から会議終了後のフォローまで、スムーズな親好を得るためには留意すべき点がいくつかあります。以下の項目について、評価してください。
1 開催連絡は正しく伝えているか
2 配付資料は、わかりやすく簡潔か
3 資料の事前配布はよいか
4 課題ごとの時間配分は適切か
5 討議課題の討議角度を示しているか
6 決定に持ち込む課題の根回しは十分か
7 定刻前に全員そろっているか
8 開会の前置きは長すぎないか
9 前回の議事内容を確認しているか
10 わかりやすい議事の説明
11 全員が、十分理解したかの確認をしているか
12 司会者として意見を言いすぎていないか
13 ときどき要点をまとめて確認をしているか
14 会議の混乱をうまくさばいているか
15 まんべんなく発言させているか
16 会議のムードをこわす離席は多くないか
17 あなたは課題ごとに結論を要領よくまとめ、皆の確認を得ているか
18 討議打切りのタイミングはよいか
19 全体の時間調整はうまくやれているか
20 結論は実施に移せる形か
21 あなたは、なんらかの形で、議事について最終確認をしているか
22 議事録を作成し、参加した人に配布しているか


会議参加者の心得
会議のレベルアップには、参加者の自覚、積極性が必要です。時間の励行はもちろんのこと、会議中のマナー、発言する場合の心得などについて、自己診断をしてみましょう。

1 意見を述べる場合

(1)全員に聞こえるように話し、リーダーに対してではなく、グループに向かって意見や考えを述べる。
(2)質問に対して的はずれな意見を述べない。
(3)呼んだり聞いたりした記憶の繰り返しではなく、十分に自分が理解していることを表現する。
(4)特別なケースを除いて、反対のための反対をしたり、他の者に同調するような意見は述べない。
(5)個人の人格を傷つけるようなことを言わないようにする。
(6)隣のメンバーとこそこそ話(side discussion)をしない。
(7)無理に我意を主張しない。

2 討議の場合の態度

(1)虚心坦懐であること。
(2)他人のアイデアを受け入れること。
(3)自由な表現をすること。ただし、意見を発表する場合、過激な言葉を用いないこと。自分の意見、他人の意見を熟慮すること。
(4)相互に信頼の上に立つこと。
(5)協力の精神をもち、寛容の態度を示すこと。
(6)熱心に参画すること。ただし、興奮しないこと。興奮して発表する見解には、往々偏見があることを知ること。

3 時間の励行

(1)開始時間に遅れないようにすること。開始時刻に遅れることは、すでに出席している者に、自己を主張していると誤解される危険がある。
(2)会議中は、時間を尊重し、他人と同様、自分の時間も空費しないこと。
(3)会議中はやむをえない所用のないかぎり、席をはずさないこと。
※「会議の主役はリーダーでなく、参加者自身である」

会議事前前準備チェックリスト
会議事前準備にあたっては、あらかじめ次のようなチェックリストを用意し、万全な態勢を整えておきましょう。

1.会議案内チェックリスト

□ 会議の目的、テーマ
□ 会議開催予定日時
□ 場所
□ 参加予定者(出欠は会議前日までに確認。原則として代理出席は認めない)
□ 資料の有無(資料がある場合は、事前に参加者に配布しておく)
□ 主催者連絡先(担当者名、TEL)

2.会場準備チェックリスト

□ OHP、マイクなどの設備は正常に動くか、調節はしてあるか
□ OHP、マイクはすぐ使用できるよう調節してあるか
□ 黒板はきれいになっているか
□ チョークは3色以上よういされているか
□ 照明、空調のコントロール方法などはわかっているか
□ 照明、空調など、室内の環境は適当か
□ 机、いすは適切なものか
□ 座席は、参加予定人数よりも少し多く設けてあるか
□ テーブルのレイアウトは適切か
□ 受付場所は適当か
□ 参加者に会議者がわかるよう、看板、案内札などを準備したか
□ 配付資料やOHPシートは、そろっているか
□ 議事次第、進行予定表、参加者リストは、そろっているか
□ 主催者側の役割分担(議長、伝言係、設備コントロール係、資料配付係など)は、明確になっているか
□ 食事やお茶などの手配は、済ませているか

■ファイリング

【ファイリングシステムの必要性】

1.ファイリングとファイリングシステム

「ファイリング」とは、普通「必要なときにすぐ利用できるように、文書を整理しておくこと。」と定義されています。事務所などにおける「保管文書整理法」です。
これに対し、「ファイリングシステム」とは、文書の整理だけでなく、「文書をだれがどのように管理するのか。使用頻度が低くなった文書をどこに移して、どのように保存するのか、それを何年後に捨てるのか。」までをも含む、一連のシステムのことです。つまり「受け付けと分類→事務所内での保管や貸し出し→事務所外への移転と保存→廃棄までを標準化された方法によって行うための、一種の制度」ともいえます。(日本でこの意味に用いられる「ファイリングシステム」という言葉は、一種の和製英語。この分野の先進国アメリカでは"Records management"と呼ばれています。

具体的な内容に入る前に、ファイリングシステム導入の必要性と、導入メリットを考えてみましょう。
なお、以下で「文書」というのは、いわゆる「ビジネス文書」のみを指しています。資料類の整理法については他所に譲ります。

2.システム導入によるメリット

(1)不要文書の廃棄や、使用頻度が低い文書の他所への移転によって、高価なオフィス・スペースの有効利用・環境改善が可能になる。また、保管文書が減り、必要文書にアクセスしやすくなる。
(2)分類・整理・管理・保管の方法を標準化することによって、だれにでも容易に、しかも短時間で必要な文書が見つけられるようになる。事務能率の向上、人件費の節約につながる。
(3)文書の私物化を許さないので、重複保管がない。その上、文書の廃棄が容易になる。(前任者の残した文書類が、捨てるに捨てられず、不要なのに置いてあることがよくある。「ひとのもの」は捨てづらいからである。)
(4)文書の共有によって、個人が持つ貴重な知識・情報が、会社の共有財産となる。これがファイリングシステムの究極の目的。

【システム導入の実際】

1.システム導入の手順

システム導入は以下の手順で行われます。(各項目については後述)
(1)文書管理単位の決定
(2)不要文書の廃棄
(3)文書を「課の共有物」として整理
(4)ファイルをばらして「フォルダー」に入れ替える
(5)使いやすいまとめ方、並べ方の検討
(6)文書の貸し出し制度、「仕掛かり文書」の管理、置き換え・移し変えの方法、廃棄基準の設定など、「維持管理」の方法の整備
(7)見直しと改善

2.文書管理単位の決定

「文書をどこが持っているか」ということ。現在は、「個人が持っている」状況で、個人にとっては便利でも、管理が行き届かないという欠点があります。この正反対がセントラルファイリングといわれるもので、全社の文書を1カ所に集めて集中管理する方法。この場合、管理は完璧になりますが、そのつどセンターまで文書を取りに出向かなければならず、使う側にとっては大変不便なものになります。

この中間で、「管理もある程度十分できて、しかも使い勝手がよい」という単位は、日本の会社組織でいえば"課"だとされています。
「組織をいくつかの「ファイル保管単位」に分け(通常は課)、各所に責任者をおいて、よく使う文書の保管と管理を任せます。全体の統制は文書課で行う」という方式を「分散ファイル集中管理」と呼んでいます。
現在は、この方式をとるところが多いようです。

3.不要文書の廃棄

保管単位が決まったら(ここでは課として話をすすめる)、まず最初に課の全員が取り組まなければいけないのが、不要文書を捨てること。アメリカでの調査結果や日本でのシステム導入の経験から、次のようなことがわかっています。
・すぐ捨ててかまわないもの  50%
・捨てられないが事務所に置いておく必要はないもの  30%
・事務所に置く必要があるもの  20%

まず各人が自分のファイルをチェックして不要文書を捨てることから始めます。「半分は捨てる」を目標に。以下が不要文書の目安です。
(注)商法などで法的に保存年限が決められているものは、それに従うこと。捨てる前に要チェック。

(1)1年以上前のもので、自分の課の本務ではないもの。その仕事を主管している課が持っているはず。
(2)自課の本務のものでも、1年以上見たことがないものは捨ててもまず大丈夫。(米国の調査によると、文書利用100回のうち、1年以内の文書が99回、半年以内の文書が90回。つまり、1年以上前の文書が必要とされる確率は、たったの1%)
(3)清書済みの原稿、訂正済みの変更通知。
(4)参考程度に送られてきた報告書・通知文書。
(5)儀礼的文書類(年賀状・招待状・案内状など。住所が必要ならアドレス帳に)
(6)古い新聞・雑誌(必要な記事は切り抜きなどにする)
(7)古いカタログや更新済みの統計資料・価格表など。(下手にとっておくと間違いのもと)
(8)用済みのファクス・テレックス文書。
(9)社内用の請求伝票や整理表。共有の文書も同様に「大掃除」をします。

4.文書を「課の共通物」として整理

あとに残った全てのファイルを1カ所に持ち寄る。課員全員が集まり、仕分けを始めます。

(1)一昨年以上の前のものはひとまとめにする。(チェックの後、事務所外に移す。文書課、倉庫、地下室、トランクルームなど、事情に応じて。)
(2)帳簿・図書は別にする。(両開き保管庫や書棚に)
(3)伝票・カード類は別にする。(専用の整理容器を使う)
(4)議員に対してもマル秘扱いの文書は、課長のキャビネットなどに入れておく。(課長が自分で整理)

ここまでして残ったのは、キャビネットに整理できます。今年度・昨年度の文書ファイル。これらを以下のようにまとめます。
(1)各係の仕事特有のもの(係専用ファイル。係ごとにまとめる)
(2)一般的なもの(共用ファイル。同じファイルが数冊出てきた場合、最も完全なものを1部残し、あとは捨てる)
(3)資料扱いしたほうがよいもの。(統計表・係数表など)
分厚い1件別ファイルについては、やはり1件別のほうが使いやすいと判断されれば、そのまま保管庫整理に回す。

5.フォルダーによるファイリング

「4.課全体での整理」で整理して残ったファイルをフォルダーに移します。手順は次のとおり。

(1)ファイルの綴じ具やひもをはずしてバラす。
(2)本年度と昨年度の文書に分け、さらに不要文書をチェックして捨てる。昨年度の分は、いったん別にしておく。
(3)本年度分を、題名を見れば中身がすぐわかる程度にまで細分化し、フォルダーに挟む。
(4)見出しに題名を書く。(まだ暫定的。後に検討して確定)

フォルダー"folder"(holderではない)とは、綴じ具やマチのない薄い紙ばさみのようなもの。バインダーによるファイルに慣れている人には「挟むだけ」というのは抵抗があるでしょう。しかし、以下のような理由から、ファイリングシステムにおいては、「フォルダーによるファイリング」が推奨されています。

(1)バインダーのように綴じなくてもよいので、すぐファイルできる。不要になればすぐ捨てられる。
(2)一定のスペースに対して、文書収容力が大きい。(バインダーは、中身がなくてもスペースをとってしまう。)
(3)文書を小グループに細分化できるので、以下の利点がある。
・題名を見ればすぐ中身がわかる。(バインダーの場合、いろいろなものを綴じ込みがちで、題名が抽象的になりやすく、検索に時間がかかる。)
・必要なものだけを取り出すことが容易。
・フォルダーごとに保存年限を決められるので、移し替え・置き換え(後に説明する)・保存・廃棄がフォルダー単位で管理できる。つまり「捨てやすい」。
(注)それでもバインダーにしたければ、バインダーファイリングを専門に研究し、欠点を補う方法を提供している会社(潟Lングダム)もあるので、参考にするとよい。

フォルダーによるファイリングには、「パーティカル・ファイリング法」と「ホリゾンタル・ファイリング法」があります。要は「向き」の違い。見出しの付け方や保存キャビネットが異なるだけで、原理は同じです。詳細は専門書をご覧ください。

6.使いやすいまとめ方・並べ方の検討

いよいよ、フォルダーをまとめる段階に入ります。「使いやすくまとめる」というのが至上命題。いくら整然としていても、使いにくければ何の価値もありません。現場にいて業務を知り尽くしている人たちが、使いやすく作り上げる「ツミアゲ方式」が推奨されているのはこのためです。(この逆が「ワリツケ方式」。詳細は避けますが、うまくいかないことが多いとのこと。)以下に、まとめ方の基本を紹介します。

(1)相手先別
往復文書ファイリングの代表的な整理方式。「だれが・だれと」でまとめるやり方で、発信者・受信者がはっきりしている場合に最適。「アイウエオ順」「地区別分類」「職制による分類」「背番号制」等の並べ方がある。

(2)主題別
なにか具体的なテーマがあって文書を探すときに便利な分類。「なにが」でまとめるやり方。例えば、「人事課」というファイルを作ったが、分厚くなってしまって使いづらかったとき、「採用」「給与」「教育」に分ける・・・というのも「主題別」の分類。

(3)標題別
「注文書」「見積書」「報告書」のように帳票化した文書。

(4)一件別
1つの案件(プロジェクト、工事、訴訟など)の始めから終わりまでを1つのファイルにまとめる方法。

(5)形式別

以上の4つのまとめ方のほかに、「稟議書」「慶弔状」のように、形式でまとめるとよい場合もある。
いずれにしても、よいファイリングをするには、以下のことが大切。
(1)一緒に使うことが多い文書は同じフォルダーに。
(2)一緒に使うことが多いフォルダーはなるべく近くに。
(3)捜しやすくするために、フォルダーの中身は少なく。
(4)見出し類(「ガイド」「山」等)の有効利用。

しかし、例えば(1)と(3)は相反関係。結論としては、「分厚くするより、薄くするのを優先」がプロからのアドバイスです。
さて、課員の知恵をしぼって、分類の仕方や並べ方が決まったら、キャビネットの「本年度用」の段に収納。「配列表」を作り、一番前に置いて並べ方の決まりとします。昨年度の分も同様に処理し、キャビネットの「昨年度用」の段に収納します。どうしても不便な点があれば柔軟に改善していきます。
来年度になれば、「本年度用」の段に入っているフォルダーは、不要文書を廃棄したうえで、「昨年度用」の段に移されます。これを「移し替え」といいます。

押し出された一昨年度の文書は、不要文書廃棄の手順を経て、保存の必要があるもののみ、事務所外に「置き替え("引き継ぎ"と呼ぶ会社もある)」し、「保存」されます。年に一度、日を決めて、文書課が音頭をとり、「移し替え・置き替え」をするとよいでしょう。
これで、個人が私有しているファイルはなくなり、課が管理するものとなりました。古い、不要の文書も事務所から一掃されました。しかし、「これで出来上がり」とはいきません。事務所外への「置き替え・保存」の方法や文書廃棄の基準は、どうするのか。文書の貸し出しはどう管理するのか。「仕掛かり文書」をどう管理するのか、等々。システムを完成させ、維持管理していくための重要な仕事が残っています。

【システムの完成と維持管理】

1.保存と廃棄

いくら事務所が快適になっても、「押し出された文書が倉庫に山積み」ではシステムが完成されたとは言えません。捨てる技術が必要です。
保存年限は、
(1)歴史的な価値の大きさ
(2)実務にとっての必要性
(3)再生の困難度
(4)スペース
(5)法的な制約、等によって決まるとされていますが、
(5)以外は具体的な基準にはなりません。

これが「捨てられない」原因となっています。結論からいえば、文書の種類によって保存年限を「制度として」決めてしまうこと。難しいことですが、いったん決まれば、だれでも悩まずに捨てられるようになります。「いつか必要になるかもしれない。」とためこんでも、保存管理が不十分で見つからないとしたら、ないのも同じ。割り切りも必要です。
保存年限の決定は重要な意味を持つので、文書の種類ごとに慎重に検討を。保存年限決定の目安については、専門書を参照してください。

また、保存年限はフォルダーごとにあらかじめ決めておきます。そして事務所外への「置き替え」のときに、フォルダーごとに保存年限別(3年、5年、10年、永久など)の箱に入れて保存します。こうすると、「置き替え」の作業が簡単になり、そのうえ期限が来たときにだれでも箱ごと捨てられます。

2.貸出制度の徹底と「仕掛かり文書」の管理
課の外への貸出には、貸出カードの使用を制度化します。ファイリング係がときどきチェックし、期限切れのものは督促します。
「仕掛かり文書」とは、本当に書きかけの文書のこと。これを各自の机のひきだしに入れるのを許すと、私物化が始まります。担当者の名前が入った「やりかけファイル」に入れ、終業時に一定の場所に保管するようにします。なお「使っている文書」は当然キャビネットに返してから帰ります。

3.管理維持の重要性
システムを維持していくには、専任のファイリング係を養成していくのが望ましい。忙しい業務の片手間に「暇なときにチェックしよう」というのではすぐ元に戻ってしまう可能性が強い。また、適切な制度化・標準化・マニュアル化もシステム維持のポイントです。

■市場調査

【市場調査の概要】

1.市場調査の内容

市場調査とは、企業活動における特定の問題を解決するために、必要な情報を収集・整理・分析することです。したがって、目的が定まらない調査はありえません。市場調査の調査内容・対象はその目的によって変わってきます。この目的は、大きく「現状の把握」と「企画・開発のための基礎資料づくり」に分けられます。

2.市場調査の対象領域

(1)商品
(新商品アイディア探索調査、試作品評価調査、既存商品調査等)

(2)消費者の行動・意識
(購入使用実態調査、イメージ調査、媒体接触調査、意識調査等)

(3)流通
(取扱・販売量調査、販売経路調査、販売店調査、商圏調査等)

(4)販売計画
(広告効果調査、セールスマン調査等)

(5)業界
(特定商品の業界実体・動向、競合調査等)

(6)需要予測

3.データの種類と調査対象の選び方

(1)データの種類

・オープンデータ
官公庁の各種統計、民間企業や諸団体等の調査レポート、新聞や雑誌の記事および書籍から収集可能なデータ
・フィールドソース・データ
アンケート調査やグループインタビューなどの定性調査から、独自に作成するオリジナルデータ

(2)調査対象の選び方

・全数調査
条件に該当する全対象に対して行う調査(国勢調査など)
・標本調査
条件に該当する調査対象の中から代表を選び出して行う調査
・確率論に基づいた抽出を行う標本調査
(単純無作法抽出、層化抽出、集落抽出等)
・確率論に基づかない抽出の標本調査
(恣意的抽出)

【市場調査の手法】

1.定量調査(統計調査)

(1)質問紙による面接法(調査員が面接で質問する)
〈利点〉回答者が本人、回答者の回答精度を確認できる
〈欠点〉コストが高い
(2)留置法(調査員が手渡し、後日訪問して回収する)
〈利点〉調査対象者が多い場合は有効
〈欠点〉回答が本人かどうか不明
(3)郵送法(基本的には郵送で配布し、郵送で回収する)
〈利点〉対象者が点在している場合は有効
〈欠点〉回収率が悪い(10〜15%程度)⇒代表性を欠く
(4)電話法
〈利点〉手早くできる、費用が安い、全国も可能
〈欠点〉質問量が限られる、代表性に欠ける
(5)集合法(調査対象者に集合してもらい、質問紙で調査)
〈利点〉商品等を具体的に提示できる、実験も可能
〈欠点〉大量サンプルは無理、代表性に欠ける

2.定性調査(典型調査)

(1)グループインタビュー(集団面接法)
調査対象条件に合う対象者5〜7名程度に対し、座談会形式でディスカッションする面接調査方式。WHYインタビューとも呼ばれ、事実関係の底にある意識を探る。
〈利点〉アンケート等では得られない心理を探りうる
〈欠点〉条件にあった典型的の人を集めるのは困難

(2)ディプスインタビュー(深層心理面接法)
精神分析的面接方法で、臨床心理学者や社会心理学者が対象者と1対1で、面接調査を行う。1ケース2〜4時間に及ぶ。
〈利点〉個人の行動分析としては最も手の込んだ手法
〈欠点〉インタビュー・分析に高度な専門技術が要求される

【調査票作成(定量調査における調査票作成のチェックポイント)】

1.フェイスシート作成のチェックポイント

(1)フェイスシートとは
市場調査の中で、一般世帯や個人を対象とする場合には必ずフェイスシートがつく。これは、調査回答者の基本的な属性を問う質問で、データを集計分析していく切り口となる重要な部分。

(2)個人調査のフェイス項目
性、年齢、学歴、職業、未既婚、家族構成、収入、住居形態

(3)世帯調査のフェイス項目
世帯主性別、世帯主年齢、世帯主職業、世帯員構成、世帯収入、主婦年齢、主婦職業

(4)フェイスシート作成のチェックポイント
〈記名式調査票〉のときには、名前、性別、年齢、住所、хkL入欄を用意する(хbヘ調査票チェックの際に使用できる)
〈無記名式の調査票〉で、収入や学歴など極めて個人的な部分を尋ねる場合は、フェイスシートは一番最後におく
〈未既婚〉については、離死別者がいずれに含まれるのかを明記する

2.調査対象者に対する依頼状作成のポイント

定量・定性調査を問わず、調査対象者に対して依頼状を作成する際には、以下の点を明確にする必要がある。

(1)調査の趣旨、目的
(2)調査主体がどんな機関であるか
(3)どうして調査対象者が選ばれたのか
(4)調査票が回収された後、それがどのように扱われるか
(5)調査対象者にとって不利益がないこと
(6)締切の日時、集合日時、訪問日時(目立つように大きく)
(7)不明点の問い合わせ先

3.調査票作成のチェックポイント

(1)1つの質問で2つ以上の質問項目を入れない
ex.あなたは、ブランデーの味や香りはよいと思いますか
(味は良いが香りは嫌いという人は答えられない)

(2)1つの選択肢の中に2つ以上の意味を入れない
ex.お中元にもらって嬉しいものを1つだけ選んで○を
1.海苔や缶詰 2.石鹸セット・・・

(3)質問文そのものに評価基準を含ませない
ex.あなたは夕食を店屋物で済ませてしまうことがありますか。
(済ませてしまうという表現は手抜きという評価を含む)

(4)回答が単数回答なのか、複数回答なのかを明記する
(これがないといくつでも回答していいのか、1つだけなのか不明)

(5)複数回答の場合は「その他」を設ける
(「その他」という選択肢を設けておかないと、無回答か回答もれか該当項目なしなのかがわからない)

(6)金額の範囲については境界に注意する
ex.1ヶ月の食費(外食費を除く)はいくらですか?
1.10,000円以下 2.10,000〜20,000・・・
(ちょうど10,000円の人はどちらに○をつけていいのか不明)

(7)事実をとらえる質問は先に聞き、意見を聞く質問は後にまわす
(この逆だと、先に答えた意見にしばられて事実が曲げられやすい)

(8)1つの質問の中で、選択肢は10個〜15個以内が望ましい
(回答の選択肢はできるだけ少なく)

(9)必ずレテストを行う
(社内の人間や家族などに回答者となってもらい、答えにくい箇所、ワーティングのミス、質問量等をチェックする)

(10)この調査から得たい情報は明確となっているか。また、作成した調査票からその情報を得ることができるかを確認する

(11)調査項目を思いつくままに何もかも盛り込んではいないか

(12)回答の選択肢番号は正しいか?
(選択肢番号にダブリがあると正しい集計が不能となる)

(13)文字は小さすぎないか
(特に高齢者も対象に含まれている場合)

(14)必要なフェイスシート(基本属性)項目に欠け落ちはないか

【調査データの見方】

1.データの分析
質問の選択肢ごとの単純な集計は、GT(Grand Total)と呼ばれる。集計にあたっては、男女別、年代別、職業別などの属性間クロス、質問同士をかけあわせる質問間クロスによってデータを分析していく。

2.特徴
集計計画の際には何別に特徴をみたいのかを考え、"何"の部分を表側にたてる(男女別の違いを見たい、年代別の特徴を見たい等)。このデータは通常は横%で表示される。

3.データの読み方
集計表のデータを読んでいく場合、それぞれの属性について横の%構成比の大小を比べることで特徴を見る(ex.男性で最も割合が高いのは(4)の選択肢である等)。次いで、選択肢の1つ1つについて、縦の%で属性間の特徴を見ていく(ex.各年代の%を縦に比べてみると30代の%が最も高い等)。この両方の見方から1つ1つの設問を読み込み、知りたい内容を把握していく。

4.母数
1つの属性の母数は最低でも100人以上である(男女別、年代別のデータを読む場合でも、男性と女性それぞれの母数が100人以上、20代〜50代までいずれの年代も100人以上ということ)。分析の段階で加工されたデータは一人歩きすることが多い。報告書の段階では「60人中の25%」とわかっていても、オープンになった後はこの60人が割愛され25%という数字だけがクローズアップされる。この場合、母数が100人以上であれば、25%という数字だけが取り上げられても100人中の25人ということで代表性を保つことができる。


【調査費用と報告書作成】

1.調査の外注費用

(1)定量調査
条件/首都圏で1000名の訪問留置調査を行った場合
(調査票の設計から集計分析まで含めて)500万円〜700万円

(2)グループインタビュー
条件/首都圏で30代の主婦4グループ(各6人)に対して行った場合(調査企画から分析まで含めて)
1グループ40〜70万円/4グループ合計で150〜280万円程度

2.報告書作成のポイント

(1)報告書の備えるべき要件
・調査の目的と問題点の所在・・・調査を行った理由と調査課題を明記
・調査概要・・・具体的な研究計画、採用した調査方法、分析方法等の5W1Hを明記(定量調査であれば、調査対象者の属性、サンプリングの方法、調査期間、サンプル数、回収状況等)
・調査結果・・・得られたデータを、調査依頼者が知りたいと思っている事柄を論理的に凝縮した形でまとめる。たとえ当初の仮説を否定する結果が出たとしても、データを歪めずにありのままの情報を提供する
・考察・・・得られたデータについて報告者としての考察を行う
・要約・・・報告書全体の要約を必ず載せる

(2)報告書作成におけるポイント
・「事実」としてデータから読み取れた部分と、それを土台にした報告者の主観を交えた「解釈」とは明確に区別する。
・自分だけの知識・経験だけから比較・評価することは危険。
・1ページ1テーマを原則とし、1行要点コメントを入れる。
・感情的な表現は避け、客観的表現を心掛ける。
・言葉で表現するよりも、図表を使って表現する。
・図表の中のポイント部分は、⇒○印や下線で強調する。
・オープンデータに対しては、以下の点に十分注意する。
(1)時系列データは必ず3点以上でトレンドをみる。
(2)統計類の場合は、オリジナルデータレベルで入手する。
(3)オープンデータを利用した場合は必ず出典と発行年を記入する。
・内容を補完できる関連データがあれば積極的に活用することで、データの客観性を高める。


       
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